ルネ上野桜木と谷中・上野桜木の町をづくりを考える・住民大会

2001年3月24日 谷中小学校講堂





司会進行:森田隆義(谷中親和会会長)

次第

来賓紹介、来賓挨拶

ルネ上野桜木マンション問題 経過報告 青山信雄(谷中町町会会長)、関満雄(事務局)

ルネ上野桜木マンション建設に関わる問題点

ルネ上野桜木建設計画見直しを求める主旨

質疑応答・意見交換

先例に学ぶ「ライオンズガ−デン谷中三崎町」 佐藤敬喜(官吏組合会長)、野池孝三(谷中三崎町会会長)

大会決議 寺田義和(上野桜木町在住・鴬谷ライオンズクラブ会長)

閉会の挨拶 福本 豊(桜木町会会長)






 

ルネ上野桜木マンション建設に関わる問題点

ルネ上野桜木マンションは、谷中・上野桜木でこれまでにない大規模再開発であり、江戸時代の都市基盤がベースとなっているこの地域にとって多大な影響を及ぼすことが懸念される。ここでの計画は慎重にその周辺環境を読み込む必要があり、この地域の魅力を大切にして貰いたいものであるが現在の処、残念ながらそうした配慮の乏しい計画となっている。以下、4点はルネ上野桜木の抱えている大きな問題点であるが、この他にも、南側の圧迫感や地域熱環境・地下水の問題等、大規模が故に抱える問題を多く持って いる。

(1)上野のお山、寺町谷中の歴史と文化性の破壊
地上14階、戸数152世帯のマンションはあまりに大きく、地域環境と不調和であり、谷中の歴史的 文化的環境(首都東京に残された唯一の歴史的街区と評価されている)を破壊し、多くの人に愛されてい るこの町の環境・景観を著しくおとしめる計画となっている。この上野のお山・寺町谷中の地域環境の魅 力を売り物にするならば消費するだけでなく共に良い環境をつくる努力をして貰いたい。建物のデザイン も特に南側は高層部に重い色を配し、空に対する圧迫感を増し、自己主張の強いものなっている。谷中の ヒューマンスケールな町並みにそぐうものではない。

(2)言問通り周辺の交通渋滞及び交通事故の増加
言問通りは現在でも渋滞し、日常時はもちろん火災や救急時に際しては消防署に隣接しているため渋滞は深刻な問題となっている。そこに追い打ちをかけるように今回の計画は渋滞を助長するものとなっている。
 計画ではこの広い敷地でありながら言問通りに面し車寄せもなく、ルネ上野桜木住民利用の宅急便・幼稚園等送迎車・生協配送車等は路上に一時停車する状態となっている。また、西側の公園に面した側でも駐車場の最奥部に回転スペースがあるため、こちら側でも宅急便等の路上への停車が十分予想される。
 大規模な計画であるにも関わらずルネ上野桜木マンション自体の需要による駐停車を敷地内で十分処理できない計画と言える。この様な周辺状況を無視した計画は、渋滞だけでなく交通事故の危険性も誘引している。

(3)日照時間ゼロの計画(冬至時)
言問通りは都市計画上 近隣商業地域、日影規制の無い地域とは言え、現状の谷中は住居地域である。
人道的に日照が無くなるという計画(北側の住宅高さ4M地点で一日の日照時間が6分になる住宅が生まれる)は許されるべきでない。
 やれることとやって良いこととは別であり、企業としてのモラルが問われる。他の言問通り沿いへの波及も心配である。

(4)ビル風による周辺環境の危険
巨大な壁となるこの計画は全く風害に対する対処をしておらず、南側の特に台風時また、隙間からの突風等、大きな環境問題となることは明らかである。特に台地の上であり東西に長いため不忍通りのビル風以上の危険性が予想される。


 

ルネ上野桜木建設計画見直しを求める主旨

 『日本医科大学看護専門学校』跡地に、事業主:総合地所(株) 、施工者:(株) 長谷工コーポレーションの手によって、152世帯、高さ:約40m、幅:約60m、駐車台数62台の巨大マンション建設が計画されています。

 谷中・上野桜木におけるこれまでにない最大規模の再開発になり、町の環境に多大な影響を与えると共に町の将来を左右する計画と考えられます。

 先年の三崎坂のライオンズマンションに続き、こうしたマンション建設が続くのは、上野のお山・上野桜木・谷中と続くこの地域が寺町としての歴史性・文化性を持ち、緑豊かで空も高く利便性も良いというホッとできるような素晴らしい住環境と景観を保っているからです。
 現在のルネ上野桜木の計画は、このような魅力的な環境を売り物にしながら破壊しようとしています。
このマンションに移り住む人にとっても谷中が好きでありながら壊すという悲しい状況となります。
 マンションができ、谷中・上野桜木の住民が増える事は大歓迎です。しかし、谷中・上野桜木の魅力がこのマンションによって失われることは、長い眼で見ると住民の増加につながらないのではないでしょうか。
 私たちはマンション計画に反対するのではありません。事業主・施工者の一方的な営利のみ追求した町を破壊するような計画ではなく、町を大切にし、町の魅力を育て、共生できる計画として欲しいのです。
営利企業であっても可能なことは三崎坂のライオンズマンションでも証明されました。利益と環境・魅力の保全、どこで折り合いをつけるか地域住民と協議して欲しいのです。そして、谷中・上野桜木のすばらしい環境を私たちの代で失うことなく、子供たちに伝えていきたいと考えています。

 ルネ上野桜木と谷中・上野桜木の町を考える会
代表団 青山信雄(谷中町町会会長)
        福本 豊(桜木町会会長) 他


 

 住民大会決議

先年の三崎坂のライオンズマンションに引き続き、現在、言問通り日医大看護学校跡地に巨大マンショ ン「ルネ上野桜木」が建設されています。こうしたマンション建設が続くのは、上野のお山・谷中の町が 寺町としての文化性を持ち、緑豊かで空も高く利便性も良いという素晴らしい環境と景観を保っているか らです。マンション事業者はこの環境を売り物にし消費しています。私たちは新たに谷中に住まわれる方 を歓迎します。しかし、環境を単に消費し悪化させるのではなく、よりよい町を共につくっていきたいと 考えているのです。

そこで、本住民大会の名において、明日の望ましい谷中・上野桜木の町をつくるため、ルネ上野桜木の 事業者である総合地所に対し、町と共生できるマンション計画への見直しを今後も求め続けます。そし て、以下のことを決議し、住民一人ひとりがその実現へ向けて努力していくことを決意します。

  1. 谷中地区を大切にしない総合地所・長谷工コーポレーションに対し、ルネ上野桜木マンションの計画 見直しを求め、谷中地区全体でイエローキャンペーン等住民の意思表示を推進していきます。

  1. 谷中地区の住み良い環境を守り育てるため、行政と協働し建築協定、地区計画、条例等まちづくりの ルールを定め、まちづくりを具体的に実現させていきます。第一歩とし、ルネ上野桜木周辺のまちづくり を具体化させます。

  1. ルネ上野桜木関連工事に於いて法的規制がないが為、近隣住民は多大な被害を受けました。この様な ことを今後起こさないために、大規模な解体等の工事に対し、環境条例等、住民の健康と生命の安全を守 るための法制化を求めていきます。

上記、決議します。

  平成13年3月24日

           谷中地区住民大会参加者一同




トップページへ